この世に光と闇、天と地が生まれたのち
大気と大地より、数多くの精霊が生まれた。
神は精霊をまとめ、天界を作った。

さらに、地上にあふれた[生命]をまとめるため人間を作った。
天使の中には、これに不満を持つ者が現れる。
神が、自分達よりも人間を大切にしていると思った彼らは
仲間を集めて神に反旗を翻す。
天界は、神の側に付く者とそむく者とに二分され、戦いとなる。



戦いの末、神にそむく者は、地中(異世界)へと落とされる。
しかし、彼らはそこに帝国を作り上げ、地上に赴いては人々を誘惑した。



地獄には、まだ天界に報復を行おうとする気運が残っている。
彼らは天に届く塔を作り、天界へ攻め込む計画を立てた。
魔物達は人々を扇動し、
人間こそが神と肩を並べる事のできる存在だと吹き込む。



その町の名は[ソドム]。
地上でもっとも栄え、もっとも悪のはびこる町だ。
ソドムの人間達は天に届く塔を作り始める。
[バベルの塔]はその真の目的を隠し、神殿として建設が始まった。



天界は何事もなく平穏が続いていたが、
地上の賑わいを見て、再び疑問の声があがる。
「なぜ、人々はあのように陽気になれるのか?」
「なぜ、あのように様々な物を作り出せるのか?」
「やはり我らよりも人間の方が神の祝福をうけているのか!?」



天にあって最高位の熾天使(セラフィム)、[アルカード]は神にたずねる。
「我らというものがありながら、なぜ神は人をお作りになったのか?」
神は答えず、地上(ソドムの町)に行くよう指示する。



アルカードは地上と天界を往復し、他の天使達に話す。
興味を抱いた天使達も地上へと赴く。
あるものは人を愛する事で、またあるものは人と共に生きる事によって、
しだいに人間達を理解していくようになる。
アルカードもまた、人間の女性サラに強く心を引かれ始める。



しかし、アルカードと勢力を分かつ、同じセラフィムの[ミカエル]は
これを受け入れる事ができずにいた。
天界はアルカードに従う天使とミカエルに従う天使の二つに割れていく。
その頃、バベルの塔は次第に高さを増し、
誰がみてもただの神殿とは思えない物となっていた。
塔の本当の目的を知ったミカエルは、
それを利用してアルカードを失脚させようと考える。
ミカエルは
「アルカードはソドムの女[サラ]に心を奪われ、
人間達の天界侵攻計画に力を貸している。」
と言い広めた。



ミカエル率いる天界の親衛隊は、ソドムの町を[破壊の大筒]で撃つ。
激しい地震が起こり、ソドムの町はその半分が地中へと呑み込まれて行く。
アルカードはソドムの町の異変を知り駆けつけるが、
すでに町はない。



天界はミカエルの軍とアルカードの軍の二つに割れ戦いの嵐に飲まれた。
アルカードの軍は「破壊の大筒」を破壊する。



だが、ミカエルの持つ「神の剣」により、
アルカードの軍はまばゆい光に襲われる。
光の中、
天使達はその力、その翼を失い
下界へと落ちていく。